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第19話 魔槌ヌ=エンド

Author: 瘴気領域
last update Petsa ng paglalathala: 2026-07-03 12:28:38

 イスグングゲズィは息も絶え絶えに見知らぬ通路を駆けていた。もはや体力は限界で、肺は口から飛び出しそうで、心臓は破裂しそうで、膝ががくがく震えて、汗にまみれた全身が丸ごと言うことを聞かなくて、それでも、

「ホウウィニ……逃げろ……セバス……逃げろ……逃げろ……逃げろ……」

 肺に残ったわずかな空気で、その声を絞り出す。わずかに残った腕の力で、鉄棒を振り回して壁を、扉を叩く。

 二人が閉じ込められている場所など、イスグングゲズィには見当もつかない。危機を知らせたからと言って、逃げられるかもわからない。だがそれでも、それでも、

「ホウウィニ……逃げろ……セバス……逃げろ……逃げろ……逃げろ……」

 同じ言葉を繰り返す。

 死の恐怖も、体の苦痛も、すべてが頭から消え去っていた。

 残っていたのは、二人をこの死の屋敷から逃さなければならないという、その一念のみ。

 ぐぺ

 背後で奇妙な音が聞こえた。

 ガスで膨れた死骸が破裂するような。

 直後に生暖かい液体が降りかかる。

 無数の柔らかいものが背中にぶつかる。

 足がもつれる。身体がよれる。壁にぶつかって、倒れる。

「ホウウィニ……逃げろ…
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